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商品の価値とは

 第17回産業論文コンクール 努力賞

 株式会社ヒラノテクシード   平田達也 氏

 『商品の価値とは』

 

私が社会人となり、早くも2年が経過しようとしている。仕事も少しずつ覚えてきて初の海外出張も果たした私だが、一つ将来に向けて心掛けなくてはいけないと考えることがある。それは、これからの私または企業は、他者とのコミュニケーションをより大切にするべきであるということだ。そう思う要因として「直接」「努力」の二つを分けて説明しようと思う。

一つ目の「直接」について、企業の価値は商品だけでは表せないということだ。

ここ10年間でのネットの発展はすさまじく、オンラインショッピングやオンラインゲームなど、人が出向かずとも様々な行動を起こせるようになった。元よりネットに疎かった私だが、今日の新型コロナウイルスの流行により在宅の機会が増え、これらを多く体験することができた。しかしこれらの体験から感じたのは、オンラインでの行動は利便性に優れる反面、商品への思い入れが薄れてしまうということだ。

例としてデリバリーアプリを挙げると、こちらはスマホ一つで簡単に注文ができ自宅にも届く利便性は素晴らしい、しかしその一方で届いた商品は味や梱包だけでしか良さを感じ取れないことが問題となる。実際に店舗に出向くと、店の装飾、店員の声、周りにいるお客さんもがその店の評価となり、時には店に訪れたという実績そのものが思い出になりうる。もちろん店舗の質が低ければ全体の評価は低くなってしまうが、お客さんが感じ取れる要素が多ければ多いほど、良い意味でその店が印象に残りやすくなることは明確である。

またデリバリーアプリなどを用いた配達では、配達員として店員とは別の人がお客さんと関わることになる。この中継人の行動が店の評価ともなりうる為、店が「直接」お客さんに関わることこそが、店の本当の価値を伝えるうえで大切だと改めて感じた。

二つ目の「努力」について、人の努力には価値があるということだ。

先日行われた東京オリンピックを視聴された方はどのくらいいるだろうか。今や恒例行事となったオリンピックだが、普段はスポーツを一切見ない私が特に期待せずに見るだけでも、選手の活躍する姿や負けて悔む姿、その日に至るまでの練習風景など見ていると何故か涙が出る。また涙するだけでなく自分も何かを始めようという活力すらも感じた。私はこのことから、人の努力する姿には何らかの価値があると感じた。

この価値を表す事実として、これらの気持ちによってお金が動くこともある。それは24時間テレビで有名なチャリティーマラソンや、近日ではコロナ禍での医療従事者への募金活動など様々であり、人の努力する姿は大切な商品であると言えるだろう。

ではこれらを会社での業務に当てはめるとどうだろうか。

お客さんに私達の商品を満足してもらうためには、より良い商品の追及だけでなく私達自身の努力を直接感じ取ってもらう必要があることになる。これを実現出来る行動として最適だと考えたのは、コミュニケーションだ。

何故ならコミュニケーションをとることは、想いを直接伝えられ、更なる商品価値向上に向けてお客さんからの願望を受けることができるからだ。

一例として私が経験した海外出張では、お客さんより「英語を話せると良い」との指摘を受けた。まずコミュニケーションをとることでアドバイスを受けることができ、更にこの場合は、一見商品と関係のない「英語の勉強」をすることでも努力を伝えられる。即ち商品価値が上がるということになる。結果としてコミュニケーションによって新たな価値を見出すことが出来たと言える。これが実におもしろい。

また、これまではお客さんとのコミュニケーションを大切にすると述べてきたが、これは社員間でも同様であると思う。商品を個人へ置き換えて考えると、社員間でのコミュニケーションでは意見を出し合うことで個人としての価値を高め合うことが出来るだろう。

結論として、他者と積極的にコミュニケーションをとることは、企業が商品の価値を追求する上で重要である。

最後になるが、本文とは逆でコミュニケーションによる人件費をあえて削減し安価にした商品が成功している例もある。身近なものだと自動販売機、最近ではスマホの格安プランなどだ。それらの販売手段も大変素晴らしいと思う、一方でこの方法では商品以上の価値を出すことが難しくなるデメリットもある。

ネットの普及により上記販売手段が増加する今、改めてコミュニケーションによる商品の価値追求の大切さを再認識できたと思う。

これからコミュニケーションを重視していく上で、失敗を恐れ躊躇してしまうこともあるかもしれない。しかし「オリンピックで結果を残せなかった選手の姿にも感動を覚えた」という経験を思い出し、まずは結果よりも挑戦するという前向きな気持ちで、コミュニケーションに挑んでいきたいと思う。

 

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